2023年11月 HOTEL FIOMARE

 1985年の開業から地域に根ざしたホテルとして多くの利用者を迎えていた「ホテル共和」。2021年に建物の老朽化に伴い、惜しまれながらも閉館を迎えました。
 この後継とも言えるホテルであり、非日常を提供するホテル『フィオマーレ』が2023年4月にグランドオープンしました。今回は『フィオマーレ』の魅力を追求するべく、伺いました!

非日常を演出するための工夫

建設時、島内に増加するアパートタイプのホテルに対抗し、ビジネスホテル価格帯でリゾートの魅力を提供したい。ホテルに入る瞬間から、洗練されたデザインが非日常感を演出するためにさまざまな工夫を凝らしています。

全室がテラスハウス型の1LDKの2階建てになっており、1階には水回りを配置。2階のベッドルームは天井を高くし、対面に窓を設置したことにより、解放感と風、太陽を感じる空間となっています。部屋番号には島の動植物(11種類)が描かれ、お客様に部屋を分かりやすく覚えていただけます。また、室内には仕事ができる作業デスクとWi−Fiを完備。自然に囲まれた中庭でリラックスできる環境は仕事で長期滞在する方にとって理想的な場としても活用頂けます。

ヴェネチアの魅力と島の大自然の美しさが調和した空間

ヴェネチアのサンマルコ広場をイメージして誕生した「フィオマーレ」、名称の由来はイタリア語で花の意味を持つ「フィオール」と海の「マーレ」を掛け合わせ、自然や青空、星を感じる囲われた空間を表現しています。
 オーナーの砂川康夫氏がデザインした中庭は、白い建物とブーゲンビリアの花で彩られた空間が自然の香りを存分に感じる場(ヴォイド)として、時間に合わせてさまざまな景観で楽しませてくれます。また、イベントスペースとしても活用でき、人々とのつながりや交流の場として、さらなる価値を提供します。

また泊まりたいと思えるホテルへ

敷地が海に面していないからこそ、空間そのもので宮古島を感じることを目指し、中庭にはプールも設けました。水面は昼間には青い空を反映し、夕方には夕焼けを、夜になると宮古島の美しい星空を映し出します。どの部屋に宿泊しても見ることのできるヴォイドは1日中眺めていても飽きることがないのが魅力です。
 また、自然に囲まれた立地のため、ホテルの南棟・西棟の窓からはサトウキビ畑(ざわわ)を見ることもできます。島の自然環境と調和し、独自のヴォイドで非日常的な体験を味わうことのできるからこそ宿泊ゲストは「また泊まりたい」とリピートするのかもしれません。

洗練された回廊

中庭だけでなく、宿泊ゲストが通るホテルの回廊にもタイルの大きさや色、回廊の天井の色など、多くのこだわりが込められています。近代的なデザインにエキゾチックな要素を取り入れ、建物の曲線がモダンな雰囲気を際立たせるように工夫しました。
 映画のワンシーンに入りこんだような気分を味わえます。

快適を追求

空間だけでなく、宿泊ゲストに快適に過ごしてもらうため、朝食やランチを提供するレストランはワーケーション設備を整えたテレワーク用の会場としても開放しています。
 Web会議を行う場合に必要となるマイクやスピーカー、三脚などの機材も予約時に伝えていただくことで借りることができるので仕事で訪れた方でも快適に利用できます。

〒906-0014
沖縄県宮古島市平良字松原649-1
TEL:0980-73-2288 FAX:0980-73-2285
チェックイン 15:00-21:00
チェックアウト 10:00

写真提供:写真家 上田 宏
設計・監理:株式会社ザプラス 座馬克成

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