2024年3月 せんねんプラットフォーム

 今回のまさきが行く!番外編では2月号で掲載した『せんねん祭』を主催する宮古島市企画政策部エコアイランド推進課の下地洋子課長と友利翔太さんに、持続可能な島づくりに取り組む「せんねんプラットフォーム」について伺いました。

 下地洋子課長(以下、下地課長):せんねんプラットフォームとは、いつまでも住み続けられる豊かな宮古島づくりに市民の皆様が主体的に関わる機会や場を提供し、支援する組織です。
 2008年にエコアイランド宮古島を宣言し、当課エコアイランド推進課は低炭素社会の構築を軸に宣言の具現化に向けて取り組んできました。一定の成果は得られたものの、市民にとっての身近なエコアイランドとは乖離がありました。
 また、近年では観光産業の急成長やコロナ、ウクライナ侵攻等により、地域経済、社会、宮古の自然など、これまでとは異なる速度感で変化に対応せざる得ない状況に晒されています。そのため、市民と共に官民共創で持続可能な宮古島を千年先に残すため、せんねんプラットフォームを誕生させました。

 友利翔太さん(以下、友利さん): 現在、私たちは地域の課題解決や持続可能性の向上を目指し、市民の参加を促進するためのイベントやプロジェクトを実施しています。例えば、市民参加型のワークショップとなる「せんねんカフェ」や「地域散策ツアー」、「せんねん祭」を通じて、地域の課題や持続可能性に関する議論を促進し、市民の参加意識を高めています。また、自治会をはじめとした各地域のステークホルダーに取材を行う中で、せんプラの取り組みを知っていただき、連携を強化する活動を行っています。

 友利さん: せんねん祭は「持続可能な宮古」の実現に向けたアイディアや想いを市民が発表し、参加や協働を広く投げかけるイベントです。この祭りでは、応募により2名の発表者を選定します。発表者にとっては新たなアイディアや視点を共有することができる場となり、視聴する市民にとっては地域の課題や持続可能な宮古について理解を深め、自らアクションを起こす意欲を高めることができます。また、参加者同士の交流や協働を通じて、地域社会全体の持続可能な発展に寄与する場としての役割も担うことができると考えています。

下地課長: せんねんプラットフォームの中核的価値として持続可能な宮古島に資する市民発意プロジェクトの創出・伴走支援事業があります。まだ3年目ではありますが、この事業への応募者が増えた事は成果として実感があります。ですが、選定過程で環境・経済・社会にどのようにインパクトを与えるか、公益性、事業性などの審査、役所内、島内事業所で同様な事業は無いか確認を行うなど、市民発意のプロジェクトの磨き上げに、役所・民間のそれぞれの知見や情報等を活用する必要を強く感じます。

友利さん: 今後もせんプラは、宮古の持続可能な未来を築くために地域の課題解決や持続可能性の向上に向けて、さらに取り組みを進めていく予定です。具体的には市民の理解を深めるための情報発信や啓発活動の強化、地域内外のステークホルダーとの連携を強化し、協力体制の構築を図っていきます。また、市民のプロジェクト実現に向けて資金やリソースの確保に向けてサポートできる体制づくりも進めます。
 今後も私たちせんねんプラットフォームは、持続可能な宮古に向けた活動に取り組みたいと思います。一人でも多くの市民や民間事業者、観光客の皆さんがせんプラの活動を知り、協力して頂けたら嬉しいです。

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